フレスコ画って知ってますか?
ヨーロッパなどへ旅行へ行くと教会の天井画などの絵をよく見ると思います。
あれです。『フレスコ画』とは、壁に直接絵を描く技法のひとつで、生乾きの壁に顔料を水で溶いて絵を描き、壁の乾燥によって定着されるものです。 「フレスコ画:fresco」は、イタリア語の「新鮮な、生気のある:fresco」という形容詞に由来するもので、テンペラの発色に比べて鮮やかなことからこう呼ばれるようになったといわれます。
フレスコは、まず壁に漆喰を塗り、その漆喰がまだ「フレスコ(新鮮)」である状態で、つまり生乾きの間に水または石灰水で溶いた顔料で描きます。やり直しが効かないため、高度な計画と技術力を必要とします。逆に、一旦乾くと水に浸けても滲まないことで保存に適した方法だったのです。失敗した場合は漆喰をかき落とし、やり直すほかありませんでした。
古くはラスコーの壁画なども洞窟内の炭酸カルシウムが壁画の保存効果を高めた「天然のフレスコ画」現象と言うこともできます。古代ローマ時代のポンペイの壁画もフレスコ画と考えられています(蜜蝋を用いるエンカウストという説もある)。フレスコ画はルネサンス期にも盛んに描かれました。ラファエロの『アテネの学堂』やミケランジェロの『最後の審判』などがよく知られています。
漆喰ってすごくないですか?